木造保育園を建築するには?法規制・3階建ての耐火基準や防音対策を解説
木造保育園の建築に関連する法規制と制限
保育園(保育所)と幼保連携型認定こども園については、建築基準法に基づいて「児童福祉施設等」として分類されており、建築に関しても建築基準法や消防法、「児童福祉施設の設備及び運営に関する基準」などが定めるルールに合わせて各都道府県の条例に従わなければなりません。
また建築基準法や消防法といったルールのほかにも保育園の建築には児童福祉法の定める基準などを満たす必要があり、それらに関してもあらかじめ各都道府県の基準を確認しておくことが大切です。
※参照元:国交省「ここまでできる 木造建築のすすめ」【PDF】 https://www.kiwoikasu.or.jp/data/89ce4ff063cb4051af11aed818c36343.pdf
木造3階建て保育園は可能?
耐火基準・避難安全検証法クリアのための法規解説
木造保育園の建築では施設の規模や延面積、階数などによって防火性能・耐火性能に関する基準が異なります。加えて児童福祉施設等として扱われる建築物はそもそも一般的な住宅などの建築物よりも防火・耐火性能についての基準が厳しくなり、細かなルールに合致した建築性能を有していることが必須です。
たとえば木造保育園はその規模によって「特定準耐火建築物」となり、施設として「1時間準耐火の措置」もしくは「30分の加熱に耐える措置」といった性能を担保しなければなりません。
建材と各種ルールを守れば木造3階建て保育園も可能
前述のとおり、木造3階建て保育園などの規模の建築物には厳しい防火・耐火性能や安全確保に対する制限が課されますが、言い換えればそれらの規制に合致する条件を満たせば木造3階建て保育園でも建築することは法的に可能です。
たとえば木造3階建てで延面積3,000㎡以下の保育園を建てる場合、特定準耐火建築物として「1時間準耐火構造」が必要となりますが、木造でも耐火性能に優れているCLTを採用して必要な基準を満たすことで当該規模の保育園を実現できます。
※参照元:国交省「ここまでできる 木造建築のすすめ」【PDF】 https://www.kiwoikasu.or.jp/data/89ce4ff063cb4051af11aed818c36343.pdf
CLTにより耐火性能を満たしながら低コスト化を実現
CLTによる保育園は木造建築物でありながら、法令で定める耐火性能などを満たしつつ、一方で鉄筋コンクリート造よりも重量を軽くし、建築工程を短縮しやすいことがポイントです。
軽量構造なので基礎工事などにかかるコストや工期も抑制しやすく、工期を圧縮することで全体の建築コストを抑えられるメリットがあります。つまり安全性を維持しつつ、コストパフォーマンスを高められる建築プランを目指せる点が、CLTを採用した木造保育園の強みといえます。
住宅街でもクレームゼロへ。
木造保育園の防音対策と立地選びのポイント
防火性能などのほかに、保育園などの建築物では立地に関する制限や条件を意識することも必要です。
保育所と幼保連携型認定こども園については都市計画法に基づいた建設地域の制限はなく、「第一種低層住居専用地域」を含めて都市計画上のすべての地域で建築が可能です。
ただし法的に建築可能であったとしても、実際には住宅地域などで保育園を建築する場合、園児の声や生活音による騒音トラブルのリスクが懸念されることも事実です。
防音性能を高めて地域との良好な関係を構築
周辺住民との関係を良好に保ちながら地域社会で歓迎される保育園を建築するためにも、CLTパネルの厚みを確保して遮音性を高めたり、吸音材を併用したりと防音対策を適切に施すことが大切です。
また十分な防音性能を確保することで、近隣へ気兼ねすることなく園児が伸び伸びと過ごせる快適な保育環境を整備できます。
(株式会社アールシーコア)

BESSは、長年培ってきた“ほかにはない”技術とデザインで、木のクセや個性をそのまま活かし、暮らしを“遊ぶ”ための圧倒的な個性ある空間を創出します。ログハウスなどの木造建築に加え、アプローチやデッキといったランドスケープまで一体で設計し、建物単体にとどまらない世界観を実現しています。
当メディアは、Zenken株式会社が、「木のある暮らし」を提案し続けてきた株式会社アールシーコア(BESS)協力のもと制作しています。空間設計から始まる価値づくりを、木の建築という選択肢から紐解いていきます。
